2009/09/22

臨機応答・変問自在―森助教授VS理系大学生 / 森博嗣

臨機応答・変問自在―森助教授VS理系大学生

「すべてがFになる」「笑わない数学者」「そして二人だけになった」などの著者森博嗣氏(当時某大学の工学部スタッフ)の学生との一問一答集。彼の講義中にやったという一問一答の軌跡が(分類・整理はされていますが)そのまま載っている感じの一冊です。

学生からの質問に対する森教授の受け答えだけを読んでいると、彼がただ無愛想にシンプルに応えているかのように見えるのですが、そのやりとりの前後に挟まれている彼自身の解説とあわせて読むと、一貫した強いメッセージがそのやりとりの中に込められていることがわかります(僕が勝手に受け取っただけかもしれませんが……)。


僕が受け取ったメッセージは次のとおりです。

(1) 問題意識の質が肝心
「問題を解く」ということ以上に「問題を設定する」ということが大切。適切な問題設定さえできれば、(時間がかかったりしても)解くことはできる。問題設定力というのは、個人の人生においても、社会の中においても非常に大切(倫理としてではなく、実利的な意味で)。自分にとって、組織や社会にとって、意義高い質問ができる人間になろう。
※確かに、一問一答の流れを追っていくと「どんな質問をするか?」でその人がどんな人なのかがばっくりとわかってしまうような気がします……

(2) 主体性・目的意識が大事
結局は、自分自身がどうしたいのか、何をしたいのかをよく考えてそれを自覚しよう。
「大学に通うのはなぜか?」
「この授業を受けるのはなぜか?」
「就職するのはなぜか?」
自分の行動に対して、理由を考え、大事なことにフォーカスしよう。他人がどうだろうと、既成概念がどうだろうと、結局は自分自身が自分の道を決める物差しになる。

(3) 自分の快適さのためには、他人のことも視野に入れて
他人が何を望むのかを考えられないまま生きるのではなく、他人が何を望んでいるのか、それに対して自分はどうふるまうとよいのか?を考えられるようになろう。それが結局は、自分自身の快適さに繋がる。


……納得です。僕はもう学生ではありませんが、背筋が伸びる思いがしました。
ただ、どれも単純なことかとは思うのですが、なかなかできなかったりするもの。。。
あとは、きちんと意識付け、実行、定着化することですね。


内容は質問の種類ごとにグループ分けされています。目次も載せておきます。
  1. まえがき
  2. いろいろな質問
  3. 建築に関する質問
  4. 人生相談?
  5. 大学についての質問
  6. 科学一般についての質問
  7. コンクリートに関する質問
  8. 森自身に対する質問


0 件のコメント: