2010/05/28

どうして? 犬を愛するすべての人へ / ジム・ウィリス原作・石黒謙吾文・木内達朗絵


どうして? 犬を愛するすべての人へ(原題:How could you?)

現代に生きる一頭の犬の一生を「犬からの視点」でつづった絵本。コンパクトなので、1時間もかからず簡単に読めます。

原作は自身で犬猫の保護活動をしているジム・ウィリス(Jim Willis)という方で、それを日本語へ翻訳・アレンジされてるのは「盲導犬クイールの一生」も書かれた石黒謙吾さん(今回調べるまで知らなかったのですが、ご本人の公式ページを見るかぎり、ものすごく多彩なジャンルで才能を発揮されてる方みたいです)。


僕たち人間は、ものを言わない犬たちとずっと一緒に暮らしていると、ついつい無意識のうちに犬の気持ちをよく考えず自分のエゴを優先して行動してしまいます。この本は、犬との暮らしにおける「あるある!」な情景のひとつひとつを犬の視点で描くことにより、読む者に「本当に犬の気持ちになって考えてみれば、どうなるのかな?」と考えるきっかけを与えてくれます。

僕の場合は、疲れたときに読むと
「あぁ、犬にもっとやさしくしないとなぁ」
「人にも、もっとやさしくしないとなぁ」
「やさしくできる人間になるために、がんばらんと!」
と少し元気が湧いてきます。

タイトルの「犬を愛するすべての人」よりちょっと広い範囲の「犬と接するすべての人」にぜひ読んでいただきたい一冊です。また、欲を言えば、犬にかぎらず何かを愛するすべての人にもぜひ読んでもらいたいです。


……ちょっと内容からは外れますが、犬や猫を本当の意味で家族とみなす文化、捨てない文化を作るために必要なことは、「犬を捨てるなんてとんでもない!」と言い続けるだけではなく、この本で展開されているような想像力(犬の視点で考える力)を一人ひとりが養える機会を作ることだろうと思います。

最後に、この本で紹介されている言葉を4つ引用します。

犬との友情や信頼関係は、
わざわざ築きあげなくてもいい。
なぜなら彼らは、
まだ目も開かないうちから、
我々の友だちなのだから。
我々を信頼しているのだから。
この世に生を受ける前から、
生きていることのすべてを人間に委ねている。
モーリス・メーテルリンク(詩人・劇作家/ベルギー)


動物を愛さないうちは、
人の心の一部は眠ったままである。
アナトール・フランス(作家・批評家/フランス)


動物たちは本当に気のいい友だちだ。
彼らは何も質問しない。
彼らは何も批判しない。
ジョージ・エリオット(作家/イギリス)


犬が天国に行けないとでも思っているのかい?
教えてあげよう。
犬は、我々の誰よりも先に天国に行って、
しっぽを振って待っているさ。
ロバート・ルイス・スティーヴンソン(作家/イギリス)



がんばろ。




おまけ
どうして?を紹介されている素敵なエントリがありました。
How Could You?(どうして?) 作者 Jim Willis|姉ちゃんのブログ

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