2010/11/03

実践するドラッカー[行動編] / 上田惇生監修・佐藤等編著



先日読んだ思考編に続いて、今度は「実践するドラッカー[行動編]」を読みました。

位置づけとしては、「思考編」が成果を出すための「心構え」について書かれてあるのに対し、こちらの「行動編」は成果を出すための「技術・行動習慣」について書かれてあり、2つが対になっています。
行動編の中には、「学習」「時間」「意思決定」「目標」「計画」の5つのテーマが各1章を割いて収められています。

いずれも王道的なことが書かれており目新しさはありませんが、「それって大事だよね」としみじみと思うことが丁寧な言葉でつづられています。うんうんとうなづきながら、でも「これを実際にやるのは、難しいんだわ」と思いながら読みました。


目次
第1章 時間が成果を決める
第2章 意思決定が未来をつくる
第3章 目標が成長を促す
第4章 計画が実現性を高める
第5章 生涯を通して学ぶ



学び
取り上げられている5つのテーマ――「学習」「時間」「意思決定」「目標」「計画」のそれぞれについて学びとなったポイントを書き出してみます。やや多めですが、全部で11個になりました。



■学習
1.学び続ける
知識社会においては、継続学習の方法を身につけておかなければならない。内容そのものよりも継続学習の能力や意欲のほうが大切である。(中略)学習の習慣化が不可欠である。(ドラッカー)
学習の内容<継続の能力や意欲」とのこと。日々の学習を成果とリンクさせたり、小さなステップに分けたりしてプロセスを楽しくする、ということをどれだけできるかがポイントだと思います。


2.自分の強みを知る、持つ
「自らの強みが何か」を知ること、「それらの強みをいかしてさらに強化するか」を知ること、そして「自分には何ができないか」を知ることこそ、継続学習の要である。(ドラッカー)
私は、負けず嫌いで諦めたくない性分が強いみたいで「これが苦手」と宣言することが得意ではありません。。でも、人もモノのマーケティングと同じで、強み(Strength)と弱み(Weakness)をきちんと把握できてこそ、本当の価値が発揮できるんでしょうね。。


3.学びの仕組みを作る
私は、一時に一つのことに集中して勉強するという自分なりの方法を身につけた。(ドラッカー)
「一度にひとつのことに集中する」――これがドラッカーが長年の間に身につけた最適な学習スタイルのようです。このように、各人が自分に合った学習スタイルを知っておくことが大切ですね。
学ぶことについて誰かの助けを必要とするようでは、終生学び続けることはできない。
一人で学べる力を付けろ、と。納得。個人的に、受験勉強、学生生活の中で一番学ぶべきことは、コンテンツではなくこの「自学自習の仕方」だと思います。


■時間
4.重要なことに時間を割く
時間を浪費する非生産的な活動を見つけ、排除していくことである。(ドラッカー)
大切なのは、順位です。順位には「優先順位」と「劣後順位」があり、これらをもとに機械的に決定することがポイントです。(解説)
「機械的に決定することがポイント」と言われても、劣後順位を決めるのがなかなか難しいものです。「何をやるか」を決めるよりも「何を捨てるか」を決めることの方がずっと大変です。私の場合は、テレビを見る時間、通勤にかかる時間、自炊の時間、本屋に行く時間をなるべく減らして、勉強、人と会うこと、趣味、遊ぶことなどにあてているつもりです。


■意思決定
5.重要なことに時間を割く
重要な決定に集中する。(ドラッカー)
意思決定をするその前に、「その決定は重要かどうか」を判断することが必要、と。


6.ポイントを明らかにする
意思決定においては、決定の目的は何か、達成すべき目標は何か、満足させるべき必要条件は何かを明らかにしなければならない。(ドラッカー)
正しい決定は、共通の理解と、対立する意見、競合する選択肢をめぐる検討から生まれる。(ドラッカー)
両方とも、、おっしゃるとおりです。議論してるうちにそもそも何が問題なのかワケわからなくなることがあるので、気を付けます。


7.人を巻き込む
意思決定の実行を効果的なものにするには、(中略)決定の実行を妨げうる者全員を、決定前の議論の中に責任をもたせて参画させておかねばならない。(ドラッカー)
「ステークホルダー」という便利な言葉があります。ステークホルダーに確認を取ろう、ということですね。ちゃんと確認したつもりが「実は隠れたステークホルダーがいた!」という場合が厄介ですが、、それは気を付けるしかない、ということで。。


8.フォローする
最善を尽くしたとしても必ずしも最高の決定を行えるわけではない(以下略)(ドラッカー)
ベストを尽くしても間違う場合、状況が変わる場合はあるから、意思決定した後もそれが妥当だったのか検証しよう、ということですね。


■目標
9.自分で立てて管理する
目標管理は、支配による管理から、自らの動機に基づく管理に転換すべきだというのが、ドラッカー教授の考えです。これこそ、MBO(Management by Objectives and Self-control)の真髄なのです。(解説)
MBOの最後に「Self-control」が入っているパターンを本書で初めて見ました。目標は自分で管理できるのが一番いい、と。


■計画
10.3W(いつ、誰が、何を)を入れてともかく計画を立てる
行動の前には計画しなければならない。(ドラッカー)
計画とは、知識を成果に変えるための道筋として、「いつまでに」「誰が」「何を行うか」を決めることです。(解説)
アイデアを実現するための行動が妥当なのかどうかを事前に検証し、目的達成度と効率を上げるためには計画を立てることが大切、と。誰かといっしょに仕事をする上でも、計画があった方がいいですね。


11.フォローする
途中でアクションプランをチェックすることなくしては、成り行きの中で意味のあるものとないものとを見分けることすらできなくなる。(ドラッカー)
意思決定と同様、計画についてもある時点で最善な計画が立てられたとはかぎらないので検証が必要、とのこと。


……と、盛りだくさんになってしまいましたが、以上です。思考編に続いてこちらもよかったです。
ドラッカー関連の本を読んでいると、いろんなことを経験して超越した年配の人と一対一で話をしている気分になります。語り口はやさしいものの、どれも本質的なことを言っているように思います。


まとめ
この数カ月の間に、もしも高校野球の女子マネージャーが…マネジメント基本と原則実践するドラッカー思考編と立て続けにドラッカー関連本を読んできましたが、いずれも何度も読み返したくなる、スルメ本だったと思います。時期が変わると読み方もまた変わると思うので、また時を置いて、読み返したいと思います。いい意味で、根本の考え方を大きく変えてくれる一冊でした。よかった!

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