2010/11/12

行動分析学マネジメント / 舞田竜宣 杉山尚子

行動分析学マネジメント」(副題:人と組織を変える方法論)を読みました。

以前に読んだインコのしつけ教室と同じ「行動分析学」と呼ばれる理論をベースに、人と組織のパフォーマンスを引き出す方法を紹介する本です。「インコの教室」がインコを対象としていたのに対し、この「行動分析学マネジメント」は「人と組織」を対象としています。

舞台は架空の企業「ノルウェー・モバイル」。「サカモトさん」という人事コンサル(「HRビジネスパートナー」と呼ばれています)が活躍するストーリーです。

1章で1テーマを扱い、ストーリーの後に理論的な補足があるので、じっくり読み進めていくことで、少しずつ着実に行動分析学に対する理解を深められるようになっています。

行動分析学は
・人の行動原理を極限までシンプル化し、
・非常にシステマティックに、
(しかし人間性を軽視することなく)
・人の行動を効果的にマネジメントする、
という理論で、最初しばらくはこの面白さにピンと来なかったのですが、見通しがクリアになってからはとても面白いと思うようになりました。

マネジメントすべきは「人」ではなく、あくまでも「行動」である、というのがそのコアアイデアです。これが、人を叱ったり怒ったりする考え方から、「罪を憎んで人を憎まず」的な考え方へと誘ってくれます。


キーワード/キーフレーズ
内容が盛りだくさんなので、キーワード/キーフレーズだけ挙げておきます。
・医学モデル
・行動の真の原因は行動の直後に
・好子/嫌子
・強化/弱化
・消去
・復帰
・強化スケジュール
・シェイピング
・チェイニング
・弁別刺激
・ABC分析(Antecedent - Behavior - Concequence)
・随伴性
・随伴性ダイアグラム
・プロンプト
・生得性好子(一次性)/習得性好子(二次性)
・トークン
・行動分析学的フィードバック
・確立操作
・遮断化/飽和化
・自己強化のための記録
・抹殺法
・レスポンデント条件付け
・系統的脱感作(systematic desensitization)
・ルール支配行動/随伴性形成行動

・・・以上です。

個人的には、この本で紹介されている行動分析学の考え方を身につけることによって
・どうしてもやめられないこと
・どうしても習慣化できないこと
があるときに「なんて自分はだらしない人間なんだろう・・・」と自分を責めて悩むことが一切なくなり、それが本書を読む最大のメリットのひとつかと思います。

人の行動や習慣は何らかの外部要因とその刺激に適応した結果として起こっているため、「なぜこうなっているのだろう?」「どうすればいいのだろう?」(随伴性をどう変えればいいだろう?)とあくまで実践的に、少し引いたところから自分の行動や習慣を見つめることができるようになりました。


こんな方におすすめ
良い習慣作りや規則的な生活リズム作り、組織行動学などについて実践的な手法を学びたい方におすすめの一冊です。


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