2010/12/08

残念な人の仕事の習慣 / 山崎将志



「残念な人の仕事の習慣」を読みました。会社の先輩からお借りして。

内容は、「ビジネス」「コミュニケーション」「時間の使い方」という視点で、アイデアを散文的に集めた感じの本です。著者の前著「残念な人の思考法」も読んだのですが、あちらは原理原則について書かれていて、こちらはより幅広い視点で書かれた「応用編」、という位置づけかと思います。


読んだ目的
リフレッシュ。
最近、原理原則やフレームワークに関する本を読むことが続いたので、新たな視点を持つために読みました。


学び
本書を読み通して、著者の「シンプルに、力強く考える力」というものを感じました。
誰もが体験したことがあるような身近なことを「よく考える」ことによって、一本筋の通ったロジックを立て、納得性&新奇性の高いアイデアを抽出する、というのが終始一貫されています。こういうのがナレッジワーカーの「付加価値」というのでしょうか。毎日利用するお店や観戦するスポーツ、日々の仕事の中に、頭さえちゃんと働かせれば「学べる」ことはたくさんあるんだなと思いました。
とても良かったです。


目次
はじめに
第1章 ビジネス編
できる人がやっている「損してトク取れ」方式

第2章 コミュニケーション編
残念なメールは金曜夜にやってくる

第3章 時間の使い方編
残念なタクシーに乗り込む残念な客
おわりに



ピックアップ
本書の中から、ココ!というところをピックアップします。

「無価値な熟練」は世の中にあふれている。
ツールの導入や、仕組みの変更によって会社から無意味な熟練を排除し、人間にしかできない仕事だけを残し、しかもその人間に常に新しい挑戦の機会を提供する企業だけが、成長することができる。
ITの時代、グローバルの時代には、「人間にしかできないこと」に的を絞るということが大事とのこと。

会社全体を見て、売上と利益の総面積を最大化するためにはどうすればいいかという発想
一面的にはマイナスを生む活動も、差し引きでプラスの価値を生むならやるべき。

仕事においては、勉強→実践ではない。実践→課題の発見→勉強の順番が常に正しいのである。
耳が痛い言葉です。。私はつい、「勉強のための勉強」になりがちなので戒めとして受け取りました。

(「MKタクシー」というタクシー会社のサービスレベルが高い理由に言及して)
MKタクシーという会社は、完全な階級社会だということがわかった。
(中略)
タクシーという狭い世界の中にも、階級システムがあって、出世の仕組みがしっかりとつくられているのである。
モチベーションを高めるひとつの仕組み。

(「アクセンチュア」というコンサルティング会社の新人研修に言及して)
東京で採用された社員は、まず2週間のコンピュータ研修を受ける。(中略)
それが終わると、シカゴ郊外にあるトレーニングセンターに送り込まれて、3週間のトレーニングを受ける。(中略)
コースは全て英語で行われ、世界のいろいろな国の新人が一堂に会する。(中略)
日々のスケジュールは次のような感じである。
平日は朝8時から夜の10時までが定時である。(中略)
土曜日は“半ドン”であるから、朝の8時から夕方6時までである。(中略)
日曜日は“休日”であるから、研修時間は朝の10時から夕方の4時までである。
冗談みたい笑。でも、一度はこんな中で仕事してみたいです。

仕事のスピードを劇的に上げるには、同じ量を半分の時間で仕上げる、あるいは同じ時間で倍の量をこなそうとしてみればよいのである。人間は自分が思っているより能力が高い。
よく言われることですが、「ちょっとだけ頑張る」ではなかなかブレークスルーは生まれないものです。「半分にする」の発想を持とう(→これは最近実際に使ってます)。

華やかなプロゴルファーの退屈な日常
(中略)
プロゴルファーの仕事は(中略)基本的に地味である。
(中略)
しかし、である。そういう一見つまらなさそうな仕事の中で、自分なりのおもしろさを見出した人がトップに上っていくのである。
(中略)
面白いことはそこら中に転がっている。キーワードは、ゲーム化、日常へのフィードバック、勉強との接点、自分のポジションの構築である。
繰り返すが多くの人が気付いていないのは、面白い仕事は、つまらない仕事の積み重ねで成り立っているということである。
私はついつい、「仕事の面白さ」は誰かが与えてくれるもの、と考えがちです。これも戒めとして。確かにそうですよね。面白いかどうかは本人次第。面白くないなら、ゲーム性を。

結局のところ所得はどれだけ替わりがきく仕事をしているかと、勤務先のビジネスモデルの二つでほとんど決まるのだ。
所得を決める最大の要因は、ポジショニング。どこに立つか(WHERE)、とのこと。

あなたの仕事は、以下の3点に照らし合わせてみてどうだろうか。
①よその国、特に発展途上国にできること
②コンピュータやロボットにできること
③反復性のあること
(「ハイ・コンセプト」ダニエル・ピンク著を参考に作成)
もし、あなたがこの三つの条件に一つでも当てはまる仕事をしているとしたら、将来をよく考え直す必要があるだろう。(中略)どんな仕事を選ぶかは好みの問題である。(中略)しかし、何年か先には発展途上国並の賃金を受け入れなければならない可能性が高いことを、視野に入れなければならないだろう。
これは21世紀においてどんな仕事をするにせよ持つべき視点だと思います。個人的に、特に怖いのが②。この10年で、「検索」や「リコメンド」のように、ひと昔前までは非常に高度で人間的な知的活動だと思われてたものが、実は、高い演算能力さえあればごくごくシンプルなアルゴリズムで実現出来てしまう、ということが判明しました。次の10年のうちに、検索やリコメンドに次ぐ新しい知的活動が機械に取ってかわられる可能性も。。楽しみ、だけど、こわい。

優良企業の経営者が売上の拡大を求めるのは、単に儲けたいからではない。従業員が次々と新しい仕事に取り組むことで成長し、仕事の楽しみを分かち合いたいからである。
なるほど。。こういう視点はありませんでした。個人の成長のため、楽しみのために規模拡大がある、とのこと。

自分のモチベーションの源泉はどこにあるのだろうと振り返ってみたところ、だいたい次のような感じである。
楽しいことがしたい。楽しいこと=遊びをするためにはお金がいる。だから働かなければならない。(中略)
遊ぶうちにどんどんのめりこんでいく。すると、もっとお金も時間も必要になる。だから短い時間で稼がなければならない。それには、収益性が高いビジネスをやらなければならないし、個人としても勉強して人ができないことをできるようにならなければならない。自分一人でできることには限界があるから、仲間が必要だ。ただし、仲間と喜びを分かち合えるような仕組み・仕掛けが必要だ。また同時に、人間性も高めなければならない。
そうこうしているうちに、仕事自体が面白くなってしまって、のめりこんでしまう。(中略)

このロジックに賛同してくれる人がどれくらいいるのかわからない。
自分のモチベーションの源泉について考えると、私の場合は「楽しいこと」が最初に来るわけではなさそうですが、「仕事にのめりこむ」までの流れには非常に共感します。こういう良い流れを作れると、幸せな働き方ができるのでしょう。


こんな方におすすめ
日常の中で役立つ思考力を鍛えたい方。大きな視点を持ちたい方。でしょうか。

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