2011/01/16

図解 ブッダの教え 普及版 / 田上太秀監修


ブッダの教え」を読みました。

近々住職の方に会う機会があるのですが、仏教について知ってるつもりであまり知らなかったので、改めて勉強するためにこの本を手に取りました。

今回読んで一番強く感じたのは「日本人は宗教をあまり強く持ってないようでいて、実はその考え方のベースには確実に仏教の考え方が根付いているんだ」ということです。

この本を読むと、そのあたりのことがじわじわと感じられます。最近流行っているというシンプルライフや断捨離の考え方が2500年に興った仏教の中にすでに含まれていて、私たちはそれをどこかで見聞きして育ち、「受け皿」「土壌」のようなものを心の奥底に蓄積しているからこそ、ああいった提案(減らす発想、中庸をよしとする発想)が日本でブームになりうるのだろうと思いました。

その時々の社会現象として流れていくさまざまな考え方を絶えず取り入れるのも良いのですが、一度腰を据えて仏教のことをきちんと勉強し、自分なりの世界観、人生観を築いておくのもひとついいのかなと読み終えた後の今は思います。

言葉で知るのはそれほど難しくなくても、実践となるととても奥が深そうです。


目次
序章 ブッダ基礎知識
第1章 覚りへの道
第2章 伝道の旅路
第3章 ブッダの教え
第4章 教えの継承
第5章 仏教の伝播



まとめ
主な学びのポイントをキーワードでピックアップしたいと思います。


■仏教とは
位置づけ
世界三大宗教の1つ。キリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教の次に人口が多い(世界の5.9%)。

特徴
崇拝対象が複数ある(諸仏)。唯一の聖典がない。

起源
紀元前5世紀頃に興る。ゴータマ・シッダッタが始めた。

種類
・上座部仏教
・スリランカ仏教
・大乗仏教
・日本仏教
・平安時代
・天台宗
・真言宗
・鎌倉時代
・浄土系
・浄土宗
・浄土真宗
・時宗
・禅系
・臨済宗
・曹洞宗
・その他
・日蓮宗
・密教
・チベット仏教


■ブッダの考え方

ビジョン・目的
1. 苦しみの除去
2. 輪廻からの解脱

世界観
1. 諸行無常
すべてのものは移ろう。
2. 諸法無我
すべてのことは「縁起」で連なっており、独立して成り立つ「私のもの」などない。
3. 涅槃寂静
あらゆる煩悩を滅したために苦が存在しない「覚り」の境地は安らかである。

方法論
1. 四苦八苦
四苦
生苦・老苦・病苦・死苦
八苦
愛別離苦(あいべつりく)・怨憎会苦(おんぞうえく)・求不得苦(ぐふとっく)・五蘊盛苦(ごおんじょうく)
2. 四諦
苦諦・集諦・滅諦・道諦
3. 八正道・中道


■ブッダ以後に付け加えられた考え方
六道輪廻
八大地獄
大乗仏教
救済
慈悲
菩薩の意味の変化
六波羅蜜
此岸・彼岸
浄土
仏像
仏伝
ジャータカ
釈迦八相
過去七仏


これまでは「解脱」「諸行無常」「八大地獄」「浄土」などの概念をピンポイントかつごちゃまぜにして覚えてしまっていたので、この本を読んで階層的、時系列的に整理されたひとつの全体像を把握することができたのはとても大きかったと思います。



仏教も「宗教のひとつ」とのことなので、「信じる」という側面がもっと大きいのかなと思っていましたが、あまりその側面は大きくなく(大乗仏教になってから増えましたが…)、シンプルに「苦しみをなるべく減らしてよく生きるには?」ということを考えたものだという感じがしました。


……この本を読んだことによって、さまざまな社会現象の見方が少し変わりそうです。

元Google日本法人社長の方が書かれた「村上式シンプル仕事術」にもこのようなことが書かれていましたが、これからのグローバル社会に通用するコミュニケーション力の基礎を固めるために「自分のアイデンティティの確認する」(=自国や宗教のことをきちんと知っておく)ということもやるべきかなと思いました。


こんな方におすすめ
・仏教の全体像を改めて学びたい方
・自分の世界観・歴史観を強化したい方
・日本人や仏教徒としてのアイデンティティを確かめておきたい方


おまけ
Wikipediaにもいくらか仏教の解説があり、参考になります。
仏教 - Wikipedia
仏教用語一覧 - Wikipedia


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