2011/02/22

プロフェッショナルの条件 / P.F.ドラッカー 上田惇生


ドラッカーの「プロフェッショナルの条件」を読みました。

正式なタイトルはもう少し長くて「[はじめて読むドラッカー・自己実現編]プロフェッショナルの条件-いかに成果をあげ、成長するか」です。

この本はドラッカーの数ある著作の中から「個人の生き方・働き方」に関する記述を抜粋したものです。ドラッカーが扱った2大テーマは「組織のマネジメント」と「現代と未来のマクロ環境」だと思うのですが、それらの文脈の中で考える「個人はどうあるべきか?」という問いへの答えがぎゅっと凝縮されてまとめられています。

テーマはマネジメントではなく「個人のあり方」ですので、ドラッカー本の中では比較的幅広い層の人が楽しめる一冊なのではないかと思います。

本書からの最大の学び:「正しい認識と集中こそが一番大切」ということ

まず、自分と目の前の仕事、そして時代背景について正しく認識すること。

自分はどんなことが得意で、どんなときにパフォーマンスが上がるのか。どんなことが好きでどんなことが嫌いなのか。つまり、強みと弱み、向いているワークスタイル、価値観。

そして、出すべきアウトプットは何なのか。逆に、要らないアウトプットは何なのか。どんな作業が必要なのか。仕事とその目的。

そして、時代背景。

これらの認識をかけあわせた末に見えてくる「重点ポイント」に徹底的に集中すること。

これが仕事における最上位の戦略でありもっとも大切なことである・・・というのが今回私が本書から得た最大の学びです。

私はよく、もう少し下の階層の「どういう技能を身に付ければいいか」「どういう風に仕事をするべきか」というところ(≒戦術)から考え始めてしまいますが、それをする前に、上位のことをきちんと考える必要がありそうです。

また、これは誰かが言ったのを聞いて「なるほど」と思ったことがあるのですが、「ドラッカーはいつも詳細のロジックは書いていない。だからこそ、いつの時代にもマッチするし説得力がある」。この「プロフェッショナルの条件」を読んで、確かにそうだなと感じました。

ドラッカーは主張の裏付けとなる数字や論理的根拠はほとんど示しませんが、その主張は妙にしっくり来るというか反論しにくいというか、妙に説得力があります。「議論をし尽くしたら最終そこに行き着くのかな」と納得する何かがあるように思います。

ポイント

今の私が本書から学べた「プロフェッショナルの条件」となるポイントは以下の4つでした。
1. 自分の理解
2. 目的の理解
3. 仕事の理解
4. 自己責任意識

1. 自分の理解
・強みと弱み
・向いているワークスタイル
・価値観

2. 目的の理解
・定義
・集中
・目的に沿わないものは捨て続ける

3. 仕事の理解
・タイプ
・構成要素となるタスク

4. 自己責任意識
・「自分を活かすのは自分」
・独自性に必要なものを徹底して考える



最後に、目次その他を書いておきます。

目次
Part 1 いま世界に何が起こっているか
Part 2 働くことの意味が変わった
Part 3 自らをマネジメントする
Part 4 意思決定のための基礎知識
Part 5 自己実現への挑戦

こんな方におすすめ
・「もし高校野球の~」を読んで、次にどのドラッカーの本を読もうか迷っている
・何かの「プロフェッショナル」として生きたい

おまけ
編訳をされた上田惇生さんはドラッカーの著作のほとんどを訳し、日本に紹介されています。その上田さんと糸井重里さんの対談がこちら。
はじめてのドラッカー - ほぼ日刊イトイ新聞

ドラッカーを読んだことがないけど興味がある場合は、まずはこの対談から入るのがおすすめです。

私は、翻訳というのは「あっちからこっちに移す」比較的簡単な作業なのかなと考えしまっていたのですが、これを読むとその考えが改まりました。奥が深いです。


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