2011/03/19

アンソニー会計学入門 / ロバート・アンソニー レスリー・ブライトナー 西山茂


アンソニー会計学入門」を読みました。原題「Essentials of Accounting Review」。

会計のエッセンスをぎゅっと凝縮してまとめてある本です。

本のオビには「アメリカ会計学の巨匠アンソニー教授によるハーバードビジネススクールの定番テキスト」とあります。実際に定番なのかどうなのかはわかりませんが、ブレない筆致で企業会計の基本、原則がまとめられていました。


目的
会計の基礎を学ぶ。

自分で事業活動(計画と運営)をする場合に必要な「お金リテラシー」を高めるための一連の勉強の一環。


目次
 1章 基本原則
 2章 貸借対照表の変化:損益の測定
 3章 会計記録と会計システム
 4章 収益と貨幣性資産
 5章 費用の測定:損益計算書
 6章 棚卸資産と売上原価
 7章 固定資産と減価償却
 8章 負債及び純資産の部
 9章 キャッシュフロー計算書
10章 財務諸表の分析
11章 非営利組織体の財務諸表
12章 政府会計



この本のスコープ
この本はこんなことについて書かれています。
・会計の基本原則
・財務3表の構成要素とルール
・財務諸表分析の視点
・営利企業以外(非営利組織と政府)の会計


今回の学びのポイント
■会計の9つの基本原則
一般に、会計においては次の9つの原則が前提とされています。言葉は難しいですが、本書の中身を読むとどれも「なるほど」と思えるものです。
1 貸借一致の原則(Dual-aspect concept)
2 貨幣価値測定の原則(Money-measurement concept)
3 企業実体の原則(Entity concept)
4 継続企業の原則(Going-concern concept)
5 資産価値測定の原則(Asset-measurement concept)
6 保守主義の原則(Concervatism)
7 重要性の原則(Materiality)
8 実現主義の原則(Realization)
9 費用収益対応の原則(Matching concept)

■財務諸表分析の3つの視点
・総合力
・収益性
・効率性

■各会計用語の英語での呼び方
・「貸借対照表」「損益計算書」
 貸借対照表:Balance Sheet
 損益計算書:Income Statement

・「資産」「負債」「純資産」
 資産 :Assets
 負債 :Liabilities
 純資産:Equity

・「流動」と「固定」
 流動:Current
 固定:Noncurrent
 ※このことを知ると、貸借対照表上「流動」が「固定」より上に現れることに合点がいきます

・「複式簿記」
 複式簿記:Double-entry Bookkeeping System

・損益計算書と貸借対照表の別名
 損益計算書:Flow Report
 貸借対照表:Status Report
 ※それぞれ、フローとステータス(静的な状態)を表すことから

・「借方」と「貸方」
 借方:Debit
 貸方:Credit
 ※Debit、Creditを最初に借方、貸方と訳した人はすごい。


感想
会計の基本(概念)がコンパクトにまとめられていて、わかりやすかったです。

ただし、あくまでも過不足のない「教科書」的な位置づけのもの。これ一冊だけで学ぶのは難しそうなので、他のより簡単な会計入門あるいは具体例のわかるドリルのようなものとあわせて読むと良いように思いました。

実際、私の場合はこの本を最初に読んだときはうまく読み進められませんでした。。しかし、一度挫折した後に別の本を読んでから再読するとスイスイわかったので、位置づけとしては、ある程度財務会計リテラシーのある人がすでに持っている知識を整理、体系化するのに読むのがいいと思いました。


こんな方におすすめ
・ある程度財務会計リテラシーがあってそれを確かなものにしたい方
・会計の原則をしっかりと押さえておきたい方

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