2011/03/31

脳が教える!1つの習慣 / ロバート・マウラー 本田直之 中西真雄美


脳が教える!1つの習慣」を読みました。原題は「One Small Step Can Change Your Life: The Kaizen Way」(「小さな一歩が人生を変える――カイゼン法」)。

脳の特性にもとづき、なるべく小さな小さな変化から始めて変化を起こそう、というメッセージの本です。

目的
習慣」についての理解を深める。特に、習慣にかかわる脳の特性を学ぶ。

目次
プロローグ 始まりはすべて「小さな一歩」
第1章 「一つの習慣」だけでうまくいく理由
第2章 小さな質問をする
第3章 小さな思考を活用する
第4章 小さな行動を起こす
第5章 小さな問題を解決する
第6章 小さなごほうびを与える
第7章 小さな瞬間を察知する
エピローグ 脳が教える!一つの習慣

この本からの学びのエッセンスを私なりにピックアップしてみました。全部で6つです。


#1 なぜ脳には「小さな変化」が良いのか?

脳は、大きく3つの部分に分けることができます。
1. 大脳基底核 一番内側  目覚め、眠り、体温調節、鼓動などを司る
2. 大脳辺縁系 真ん中  感情、危険の察知などを司る
3. 大脳新皮質 一番外側  創造(芸術・科学・音楽等)を司る
歴史的に見ると、出来た順番は1→2→3の順。

覚えておきたいポイントは、2の大脳辺縁系が出す信号の方が3の大脳新皮質よりも強力なこと。大脳辺縁系にある「扁桃体」が大きな変化を察知すると、大脳新皮質よりも強い力で「恐怖」の信号を出してしまいます。その信号が出ると、理性の力(3の部分)でのコントロールがうまく行きません。大きな変化が失敗しやすい原因はここにあります。

コツは、「恐怖」の信号が出ないように小さな小さな変化から始めること


#2 習慣化のプロセス

1.体(脳)の原理を知る
2.質問をする
3.イメージで馴らす
4.できるかぎり小さく始める
5.小さなごほうびを絶やさない


#3 変わるのは難しくて当たり前

本来、習慣化というのはとっても難しいこと。そこの認識が持てていないと、習慣化に失敗するごとに自己イメージが下がり、ついには、習慣化に取りかかることさえできなくなってしまいます。どんなに簡単なことでも続けることはすごいこと――この認識が必要です。


#4 一歩踏み出す前のさらに小さな仮想の一歩「マインドスカルプチャー」

マインドスカルプチャーとは、視覚だけでなく五感のすべてを使ってイメージトレーニングを行う方法。習慣化の場合は、実際に一歩踏み出す前に、自分にその行動が身についている状態をイメージします。


#5 なるべく小さく始める

脳に抵抗が起こらないように、とにかく小さく始めること。そして、同じレベルのまま気長に続けること。この2つが習慣化のポイントです。

たとえば、「毎日30分のジョギング」はなかなかできません。だからまずは「ランニングウェアに着替える」というところから。それを1ヶ月毎日続けると、続けていくうちに脳が自然に「もっとたくさんやりたい」と思ってきます。その欲求が生まれたときに、「外に出る」「10分歩く」と少しずつ次のステージへと上っていくとスムーズに習慣が身につきます。

1ヶ月も時間をかけることに抵抗があるという場合は、「短期間で付けた筋肉は短期間で落ちてしまう」のと同じように「短期間で身に着けた習慣は短期間でなくなりやすい」と考えるとよいかもしれません。実感としては、実際そのような気がします。

ちなみに、この考え方は行動分析学で言うところの「シェイピング」や「系統的脱感作」と呼ばれるテクニックに相当します。また、営業における「フットインザドアテクニック」、ニューヨークの治安改善に役立った「割れ窓理論」あたりの考え方のベースもこれと同じようです。


#6 自分へのごほうびを

軌道に乗り始めた習慣をそのまま継続していくコツは「小さなごほうび」。

本書の中でも少し触れられていますが、この小出しの小さなごほうび(報酬)について行動分析学では「トークン」と呼んでいます。クリッカートレーニングの理論的ベース。


まとめ

・習慣化のプロセス:質問→イメージ→スモールステップ→ごほうび
・変わるのは難しくて当たり前
・「マインドスカルプチャー」


・・・以上です。

イメージのわきやすい実例や自分で記入するワークシートがところどころに挿入されているので、とてもわかりやすく実践的に利用することができました。とにかくわかりやすい!


こんな方におすすめ
・習慣化にかかわる脳の原理が知りたい

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