2011/04/17

行為の意味 青春前期のきみたちに / 宮澤章二


詩集「行為の意味」を読みました。

「行為の意味」は、詩人であり作詞家でもある宮澤章二さんが中学生たちに向けて30年にもわたって送り続けた詩を一冊の本にまとめたものです。

AC(公共広告機構)のCMで詩の一節が採用されたことをきっかけに、この詩集が再販されたそうです。



「こころ」はだれにも見えないけれど
「こころづかい」は見える

「思い」は見えないけれど
「思いやり」はだれにでも見える


宮澤章二さんは、東京大学文学部を卒業後、高校教師を経て文筆家になった方です。その生涯で手がけた校歌は300校以上にも及ぶ、とのこと。「ジングルベル」の歌詞も手がけられたそうです。

この本の詩はいずれも中学生を対象に作られたものですが、中学生の時期をとうに過ぎた私にも非常に強く訴えかけてくるものがあります。子ども向けに作られたからこそ、純粋で人生の本質を真正面から捉えている――そんな詩が多いように感じました。

ひとつひとつの詩に、エネルギーがあります。詩作は宮澤さんにとってまさに人生のライフワーク、魂を込めた仕事だったのでしょう。息子さんが書いたあとがきの言葉にこう述べられています。

詩人にとって
詩作は 自らの生そのものだった

詩作を自らの使命と考え
日常のすべてを詩作に捧げた

人間は 誰しも使命を持って生きている
それを認識するかしないかで
人間の生き様が変わる

詩人は 身をもって
それを家族に教えてくれた

自分の使命を認識し、日常のすべてをひとつのこと(試作)に捧げる。。。すごいことです。

とはいえ、おそらく宮澤章二さんは詩作のために家族を犠牲にすることはなかったのでしょう。これほど息子さんに理解されているということは、きっとそういうことだったんだと思います。


人に元気を出してもらいたいときや、自分自信が元気をなくしてしまっているときには、「自分で見つけながら」という詩が助けてくれるような気がします。

自分で見つけながら
生きることにあきたな なんて言うな
花の乱れ咲く春が毎年めぐって来るように
流れる汗を楽しむ夏も毎年めぐって来る

生きていても楽しくないな なんて言うな
泉のようにあふれ続ける 若い命の力
その力が尽きぬ限り 楽しさも必ず湧く

やりたいことがないよ なんて言うな
やっても仕方ないよ なんて言うな
どうしてもやらなければならないことが
人間のつくる社会には 無限にある

それはなにか それは どこにあるか
みんなが 自分で見つけながら生きている
楽しい遊びを 笑いを よろこびを
幼児たちさえ自分で見つけるではないか


一言感想
最近実用書と呼ばれる類の本を読むことが多かったため、「今年(2011年)は小説や詩をなるべく読みたい!」と思っていたのですが、この詩集を読んでその思いを強くしました。やはり、いい詩にはいろんな良いエネルギーがあります。

バランスが崩れない範囲で、なるべく良い詩に触れるようにしていきたいと思います。


こんな方におすすめ
・最近忙しくて人生を俯瞰する暇がない
・心をスッキリさせたい
・もっと元気になりたい


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