2011/04/18

佐藤可士和の超整理術 / 佐藤可士和



佐藤可士和の超整理術」を読みました。

クリエイティブディレクターとして多方面で活躍する佐藤可士和さんによる「整理」論が展開された一冊です。佐藤可士和さんの過去の作品を具体例に、一冊まるごと整理術話が展開されています。

第一線で活躍する人がどのような整理観を持っているのかを知りたくて読みました。

目的
整理」についての理解を深める。

目次
まえがき
1章 問題解決のための“超”整理法
2章 すべては整理から始まる
3章 レベル1「空間」の整理術―プライオリティをつける
4章 レベル2「情報」の整理術―独自の視点を導入する
5章 レベル3「思考」の整理術―思考を情報化する
6章 整理術は、新しいアイデアの扉を開く
あとがき


この本を読んで、本書のエッセンスだと思えた部分をピックアップしてみます。今回は4点です。
1 整理観の背景
2 整理の価値
3 整理を行う上で大切なポイント
4 整理のプロセス

1 整理観の背景

整理が重要だと考える背景にあるのは、「現代は、現状を認識することさえも難しいカオスな状態である」という事実認識です。

物事をよりよくするためには、本質に迫ることが必要。だけど、現状が正しく認識できていなければ、本質に近づくことさえもできない、とのことです。
前提として述べておきたいのが、いかに現代の世の中が混沌としているか、ということです。現状を把握するということが、不可能に近いくらい難しい。
物事の根源まで立ち返って解決しようと思わないと、本当の意味での問題解決にはつながりません。

2 整理の価値

整理ができると何がよいのか。それは「心身ともにスッキリして、ものごとの本質が見える。効率も大幅に上がる。」から、とのこと。
“情報”や“思考”の整理の最終的な目標といえば、「ビジョン=あるべき姿に近づくこと」です。
整理というのは、価値観を変えてしまうほどものすごい力を秘めているのです。身の回りも頭のなかも常にクリアな状態になり、仕事面を含めたライフスタイルが劇的に変わる。
目の前のものを的確な視点で組み替えることで、見違えるほど精度が上がるものです。
人の精神は、視界にすごく左右されます。多くのものが見えていると、気が散ってしまう。
自らの成長とともに整理術も成長し、磨かれていくのです。これを実感するのも、整理の醍醐味といえるでしょう。

3 整理を行う上で大切なポイント

整理を行う上で大切なのは、まず最初に正しい心構え(整理に対するポジティブな気持ち)を持ち適切な順番でひとつずつ、着実にステップを進めていくことです。

具体的なポイントはこちら。
・しようがないという気持ちではなく、仕事の効率を上げるというポジティブな気持ちで取り組む
・思考を情報化する(もやもやとした無意識的な思いを言語化する)
視点を導入し、ビジョン(理想形)を明確に設定する
プライオリティをつけて大切なものを見極め、その他は捨てる
・わかりやすく分類するために、フォーマットを統一する
・モノは定位置に置き、使ったらすぐに戻すルールを作る

4 整理のプロセス

ディレクションを行う際の整理のプロセスは、集約すると3つのステップに分けられる、とのことです。上記3の大切なポイントがここですべて網羅されています。
1.状況把握
2.視点導入
3.課題設定

・・・以上です。

一言感想

佐藤可士和さんといえば、キリンの「極生」、スマップのCDジャケット、ホンダ「ステップワゴン(こどもといっしょにどこ行こう?)」、今治タオルユニクロのもろもろ、などでしょうか。

この本を読む前の佐藤可士和さんに対する私の印象は「強いロジックにもとづいた骨太でミニマルなデザインをする人」でした。

この本を読んでそのイメージは間違ってなかったなと思うとともに、なぜ佐藤可士和さんはそんなことができるのか、そのカラクリが少しわかったような気がしました。名著「アイデアのつくり方」や「いかにして問題をとくか」に書かれていたものに通じる、明確でシンプルなプロセスがその陰にはありました。

良かったです!

こんな方におすすめ
・佐藤可士和さんの創造力の源泉を知りたい
・整理ができる人の考え方を知りたい
・ものづくり・ことづくりに整理の技術を活かしたい

おまけ
佐藤可士和さんの公式ページ
佐藤可士和さんと糸井重里さんの対談「デザイン論」


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