2011/04/28

整理収納アドバイザー公式テキスト 一番わかりやすい整理入門 / 澤一良


一番わかりやすい整理入門」を読みました。

モノと空間の整理について書かれた本で、「整理収納アドバイザー2級」の公式テキストにもなっています。

整理」ということについての理解を深めたくて読みました。


目次
4つの章からなります。
はじめに
第1章 整理はこんなに得をする……わかっていてもあなたの家が散らかる理由
第2章 整理を始める前に知っておきたいこと……整理に対する新しい概念をもってみよう
第3章 整理・収納スキル5つの鉄則
第4章 整理収納アドバイザーというお仕事
第1章は整理の意義・価値について、つづく第2章で整理についての基本的な考え方が、3章で整理の方法論が書かれています。4章は整理収納アドバイザーを目指す方を対象に、1~3章の内容を実際に応用するときのコツやコンサルテーションの際のコツが書かれています。


本書から私が得た学びのエッセンスを以下にピックアップしてみます。今回は合計5点です。


1. 整理にはどんな価値があるのか?

まず、整理にはどのような価値があるのかというところから見ていきます。本書では、整理によってもたらされる効果(価値)の切り口として、1)時間、2)経済、3)精神、の3つを挙げています。
モノの整理をするとどんな効果があるか
・時間的な効果
・経済的な効果
・精神的な効果
時間的な効果は、探し物の時間が短縮されたり、目の前のことに集中できるようになったりすることで効率化されることを意味します。経済的な効果は、ムダにしている時間をお金換算すると○円、といった考え方になります。精神的な効果は、スッキリした気持ちになって、心にゆとりができる効果です。

この3つの価値の他にもうひとつあるのが「見る目が養われる」効果。多くの場合、整理のプロセスの中には「モノを大量に捨てなければならないフェーズ」が存在します。これを経験した後は、新しくモノを買うときに慎重に必要性を見極められるようになります。
慎重に気にいったモノを選ぶこと
長く大切に使い続けること
を覚えた結果、
モノの本質に近づける
ことになります。

余談になりますが、「整理の効果」について語るときは、マーケティングの分野でよく使われる「機能的便益」「情緒的便益」という切り口も便利です。


2. 整理の前提になる「人が所有するモノ」の分類観

持っているモノを4つの領域に分類して捉えるフレームワークが紹介されています。
モノと人との関係の基本領域図
・アクティブ領域
・スタンバイ領域
・プロパティ領域 
・スクラップ領域 
それぞれを私なりに手短に説明すると次のようになります。

アクティブ領域 現役としてよく使っている状態(≒スタメン)。
スタンバイ領域 今は使っていないがいつでも使える状態(≒アップ中orベンチ入りの選手)。
プロパティ領域 所有しているがすぐには使えない状態(≒その他の選手)。
スクラップ領域 廃棄を待つだけの状態。


3. 「整理をする」とはどういうことなのか?

整理された環境を作るための基本プロセスは、不必要なモノを取り除き残ったモノを区別し使いやすいように適切に配置する、です。
整理とは(中略)「不必要なモノを取り除く」こと
整理というのは「区別すること」
整理というのは、モノを使いやすくするためにどうするか、ということ
整理というのは「必要・不必要の区別をすることである」、そして「使用目的別に区別すること」なのです。


4. 整理の8ステップ

上記の整理のプロセスをさらに細かく分類したのがこの8ステップのフレームワークです。これが本書の核の2つめです。
1.所有の意味を考える
2.モノの本質を考える
3.整理の狙いを明確にする
4・狙いからグループ分けする
5.使用頻度でさらにグループ化
6.収納を分析する
7.グループと収納を重ねる
8.指定席の完成
基本的には、まず持つべき考え方と自分の価値観を知り(1・2)、対象となる範囲を整理する目的を明確にし(3)、モノを見て(4/5)、空間を見て(6)、最後に収める(7・8)、という流れになります。


5. 整理のもろもろのコツ

最後に。本の中のところどころで紹介されるコツとして、無闇にインプットせず適正量を保つ増えた分だけ必ず減らす散らかりにくい仕組みを作る身体のサイズに合わせて配置する、といったものが挙げられています。
モノを家に入れることを「止める」という感覚
家の中にあるモノの適正量を決めるということ
(中略)
適正量というのは、(中略)ライフスタイルにぴったりあった、必要なモノの量のこと
同類のモノを新しく増やしたらその分古いモノを捨てます
散らかしやすい環境は避ける
身体サイズ
余談ですが、「身体のサイズに合わせて環境を作る」という考え方を最初に言葉にしたのは、フランスの建築家ル・コルビジェです。コルビジェは人体の寸法と黄金比の考え方をベースにした寸法のセット(数列)「モジュロール」(modulor)を提唱しました。

・・・以上です。


一言感想

興味は持ちながらも、整理収納アドバイザーについてあまりよくわかっていなかったので、この本を読んでとても勉強になりました。この本に載っていることがそのすべてではないとは思いますが、考え方の「エッセンス」はいっぱい詰まっていたように思います。


こんな方におすすめ
・整理がもっとうまくなりたい
・整理収納アドバイザーに興味がある(けど取るかどうか迷っている)


おまけ
本書の監修を行っている(&整理収納アドバイザー資格を認定している)ハウスキーピング協会の公式サイトはこちら。
ハウスキーピング協会

余談に出てきたモジュロールについて詳しくはこちら。
モデュロール - Wikipedia


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